播州の秋祭り
10月に入り播州地域では秋祭りが始まっています。この時期になると町は祭り一色です。
播州の秋祭りといえば、灘のけんか祭りを思い浮かべる方も多いでしょうね。
私の秋祭りといえば 「小芋祭り」 です。今年は10月15日・16日に行われました。
これは馬場で練る屋台を拝殿から見ると、「すり鉢の中で小芋を洗うがごとく」見える情景に由来しています。
本当に上からみると人と屋台がごろごろと動きまわり小芋のようなんです!!
ぜひ見にきて実感していただきたいです。
お祭りの本宮までの1ヶ月間、太鼓や屋台のかつぐ練習が始まります。
「よーいやさ」の掛け声、そして太鼓の「ドン、ドドン ドン、ドドン」と心地よい響きを聞くと今年も祭りが近づいてきた~っと
大人も子供も「ドキドキ・ワクワク」血が騒ぎ始めます。
そして待ちに待った本番を向かえます。
本宮当日は朝早くから太鼓の音が鳴り始め町内がいつもと違う朝を迎えた!!っという感じでソワソワしています。
普段は静かな町内もこの日ばかりはこんなに住人がいたっけ??と思わせるくらい人がいっぱいです。
そして町内の皆様に今年も頑張ってくるよと意気込みを見せる最初の練りが行われ元気よくお宮へ向かって出発です。
お宮には色とりどりのはっぴを着て、しでを持ち、6町の屋台が集結します。
そして「我町こそが一番だ!」と男の意地にかけて競い合います。
小芋祭は宮入り、馬場、階段登り、拝殿練り、山登り、山降り、再び馬場での練り合わせと多彩な屋台の練りが特徴で、
屋台の練りの美しさは播州一とも言われています。
なんと言っても難所のひとつ、拝殿までの階段登りは見応えたっぷりです。
屋台一台が通るのがやっとのところを力をあわせ重さ約2tの屋台をかつぎながら登りきります。
このときは練り子にパワーを送るために太鼓の音も「山太鼓」と言われる早鳴りになります。
見ているこちらも屋台が一挙一動するたたびハラハラ、ドキドキ、手に汗握りながら観覧です。
今年は初めて6台練りが行われました。6台の屋台が一列に並び狭い馬場で練りあげます。20分も練り合わせが続きました。
迫力満点でダイナミックな練る姿をみると、あなたももうお祭りのとりこになるはず間違いなしです。
(ついつい夢中になりすぎて写真を撮り忘れたのは残念です)
いよいよ日も陰りはじめると、お別れのときがやってきます。屋台はライトを付け夜の装いです。
秋の収穫をお祝いしたのがこのお祭りの起源ですので、最後に今年の豊作の感謝と来年も良い実りがありますように・・
とお別れの歌をうたいます。
そして今年のお祭りを名残り惜しみながらそれぞれの町に戻っていきます。
町内で帰りを待っていた町人たちは屋台の練り子たちの雄姿を大きな拍手と歓声で出迎えます。
「今年も良いお祭りが出来たな~」と感謝しながら最後の力を振り絞ってほんとうに最後の最後の練りが繰り広げられます。
それぞれの思いを抱きながら・・・・・
今年もお祭りが無事終わりを迎えました。
そして私たちの秋が終わります。
少し寂しさもありますがまた来年の祭りを思いまた一年頑張るのでした。